オートオルロジュリーの穏やかな空の下、未確認飛行物体が地平線まで迫ってきています。それは激動の幕開けを告げるものなのだろうか? 感情の激変を予感させるものなのか? 夜空に閃光を放ち、金属のシャワーを浴びて、新型UR-112 AGGREGAT ODYSEEが登場します。UR-112の最新進化型は、チタニウムとスチールを新たに採用。この限定モデルで、「スペースオペラ(宇宙区間で繰り広げられるSF)」ウォッチのクリエイターであるURWERKは、これまで以上にその限界に挑戦します。
「パドメ・アミダラ(『スター・ウォーズ』シリーズに登場する惑星ナブーの女王)」のタイプJ327号のような輝きで、アーチのように大きな丸い目をした2つの窓はさながら『ウォッチメン』の「フクロウ船」。そして『スタートレック』シリーズの「クリンゴン・バード・オブ・プレイ」のような流線型。『バトルスター・ギャラクティカ』に登場する船体のような溝。UR-112 AGGREGAT ODYSEEは、URWERKの“造船所”から限定生産され、平面、曲線、溝、彫刻、ネジ、接着面を無限に備え、マットと艶感、サンドブラストと研磨を交互に繰り返す高度な仕上げが施されています。そしてこの丹念な仕上げが、UR-112のユニークな特徴を表す回転プリズムが作動する2つの大きなコックピットを、まるで2つの高度な展望台のように引き立てることに寄与しているのです。
洗練された質感
UR-112 AGGREGAT ODYSEEは「UR-112 AGGREGAT Two-Tone」の後継機です。この手首上の宇宙船の表面部は研磨仕上げに適しています。溝付きのスチール製カバーは垂直に開き、第二のパワーリザーブとデジタル秒の表示にアクセスすることができます。内部上部はミラーポリッシュ仕上げで、エッジにはビードブラスト加工が施されています。中央のチタニウム製ボディにはサテン仕上げ、溝加工、サンドブラスト、ビードブラストが施され、機能的なマイクロドットのフィールドを形成しています。UR-112 AGGREGAT ODYSEEの2つのスチール製ウイングは、この中央のボディにフィットします。
それぞれのゾーン、スペース、エレメントには、独自のテクスチャー、仕上げ、そして共通言語があります。URWERKの共同設立者であり、チーフデザイナーであるマーティン・フレイは、次のように語っています。「私は幸運にも、工房で、時計師たちと近い距離で、自分たちの作品の誕生を直接体験することができます。最終的な組み立てを目の当たりにすることができるのです。そしてさらに重要なことは、私の頭の中にしか存在しなかった仕上げが、目の前で具現化されることです。鉛筆で時計の輪郭を描くように、チタニウムやスチールに施された機械加工の痕跡は、その創造的なプロセスを目に見える形にしてくれるのです。ビードブラスト、サテンブラッシュ、ポリッシュ仕上げを施した完成品にこの感動を転写するには、職人の手によるあらゆる知恵と熟練の技が必要でした。UR-112の場合、特にこの工程が長く、試行錯誤の連続でしたが、原材料の強さを完成品の洗練度に反映させることができたのは、まさにオデッセイと呼べるでしょう。」
デジタルシークエンス
UR-112は、社内のスペシャルプロジェクトに属します。URWERKの創業時のコンセプトである「さまよえる時間表示」からステージを替え、まったく新しいスケールでスタートしているのです。キューブも、アーム付きカルーセルも、過去25年間のURWERKの歴史を彩った多くのモデルのような120度セクタータイプの表示もありません。UR-112 AGGREGAT ODYSEEは、プリズムでジャンピングアワーとトレーリングミニッツを表示します。時計の正面に移動すると、大きなサファイアクリスタルの箱の中でそれらを見ることができます。一方では時間がジャンプし、他方では分が5分単位で進み、さらに後続のインジケーターが正確な分を表示します。URWERKの共同設立者であり、主任時計師であるフェリックス ・バウムガルトナーは、次のように述べています。「今回もまた、技術的な挑戦である宇宙船、UFOの製作においては、我々の気力と根性が試されました。このUR-112は、メカニックと仕上げの両方の面で狂気の沙汰ともいえる代物でしょう。非常に限られた数しか作ることができず、5本しか存在しませんが、これは真に時計作りの喜びでもあるのです。」
リアクターの心臓部
48時間のパワーリザーブを蓄える大型香箱と自動巻きローターが搭載されており、側面にある2つのプッシャーを押すとカバーが開き、パワーリザーブ表示と華やかなスモールセコンドを見ることができます。スモールセコンドは、赤くアルマイト処理されたブリッジに取り付けられたスケルトンのシリコンディスクで構成されており、URWERKらしいデザインとなっています。
時空間モジュール
この驚異的な容器の中央には、細長い棒が設置されています。数センチメートルの長さを持つこの部品は、現代の時計製造において最も長い部品と言えるでしょう。軽さと剛性を確保するため、このカルダンシャフトはチタン製で、シェルの前面にある表示モジュールとの結合を確実なものにしています。この結合は、2つの90°ベベルギアを介して時・分表示プリズムを駆動する新しい連続したギアによって確立されています。側面に溝を施したブラックアルミニウムのプリズムにはスーパールミノバTMが施され、プラネタリーシステムによって軸と空間の両方で確実に回転するよう固定されています。この運動学的アプローチにより、UR-112 AGGREGAT ODYSEEは、他に類をみないユニークで型破りなデザインに仕上がっています。そう、これぞURWERKなのです。
腕時計のスペック及び詳細
URWERK(ウルベルク)
UR-112 AGGREGAT ODYSEE
生産国:スイス
キャリバー:UR-13.01
巻き上げ方式:自動巻き
石数:66
パワーリザーブ:48時間
振動数:28,800
表示形式:サテライトプリズムによるジャンピングデジタルアワー、トレーリングデジタルミニッツ、シリコンデジタルセコンド、パワーリザーブインジケーター
素材:アルミニウム製時分表示サテライトプリズム、チタン製カルダンシャフト、シリコン製セカンドホイール
仕上げ:円形シボ加工、サンドブラスト加工、コート・ド・ジュネーブ仕上げ、ポリッシュ仕上げのスクリューヘッド
ケース径:Wide 42 mm Length 51mm Thickness 16mm
ケース素材:チタニウム、スチール
風防:サファイアクリスタル
防水性: 30m(3ATM)
生産数:世界限定5本
2022年2月23日予約受付開始
価格:36,575,000円(税込)
ウルベルクについて
時計師主任のフェリックス・バウムガルトナーは以下のように説明しています。
「我々の時計が唯一無二なのは、すべてがオリジナル作品としてデザインされているからであり、それが希少価値を高めているのです。私たちの主な目的は、時計製造の伝統的な枠を超えることです。」
URWERKの各モデルには、チーフデザイナーであるマーティン・フライのサインが入っています。
「私はクリエイティブには限界がないという信念を持っています。私は伝統的なしきたりに縛られることはありません。だからこそ、自分の文化的な遺産から自由にインスピレーションを得ることができるのです。」
URWERKは1997年に設立された若い会社ですが、独立系時計メーカーのパイオニアとして知られています。生産数は年間わずか150本。
彼らは自分たちの会社を「職人の工房」であると考えています。そこには伝統的な技術とアバンギャルドなスタイルが共存しています。
ウルベルクは前例のない、現代的な複雑な時計を製造していますが、その基準は、高級時計製造の最も厳しい基準である独自のデザインと研究、先駆的な素材、手作業による仕上げというものです。
URWERK(ウルベルク)という社名は、約6,000年前に設立されたメソポタミアの古代都市Ur of the Chaldeesの都市に住むシュメール人が、記念碑の影をもとに時間の単位を確立したことに由来します。
ドイツ語でUrは原始的なもの、Werkは成果や機構を意味します。
したがって URWERKは、「オリジナルのムーブメント」と訳すことができます。幾世代にもわたる時計師たちの仕事が、今日、私たちが高級時計として認知しているものを生み出したのです。